興寧寺 澄暁大師宝印塔碑
この碑石は、澄暁大師の碑であり、943年(恵宗1)に立てられたものである。
澄暁大師は、新羅末、九山禅門の一つである獅子山門派を開いた澈監禅師 道允の弟子であり、興寧寺(興法寺の古名)で禅宗の法門を興隆した人である。
碑石の文は、崔彦撝がつづり、崔潤が書し、崔奐規が刻んだ。碑石の内容は、澄暁大師が生涯行ったことと、新羅 孝恭王が澄暁大師という謚号と、宝印という塔名を賜ったことなどが記されている。
この碑石は、新羅末高麗初に現れる典型的な塔碑であり、碑台は亀模様であり、碑台の上に碑石を立て、その上に龍を彫った碑の首石が据えられている。碑台の亀の頭は、龍頭を模しているが、剥いた目に、口には如意珠をくわえている。碑の首石には、4匹の龍と「故澄暁大師」という篆書体の文字が彫られており、碑の首石の上には、装飾物である宝輪(塔碑の頂にある装飾)、宝珠(塔碑の相輪部に置かれた丸い模様の珠)が載せ置かれている。この碑石は、全体的に繊細でありつつも、雄健な感じを与える。〔以上、「案内板」による〕