圜丘壇
この壇は、天子が天を祀る壇である。光武元年(1897)10月に高宗皇帝の即位に先立ち、南別宮跡にこの壇を築き、10月11日、高宗が百官を率い、親しく圜丘壇に向かい、天神に告げて祭祀を行った後、皇帝位に就いた。この壇は円丘壇ともいうが、昔から「天円地方」といって、天を祀る壇は丸く、地を祀る壇は四角く築いたためである。
この壇は、花崗岩でできた3層の壇であり、中央上部は黄色に塗った円錐型の屋根であった。この壇が造成された2年後の1899年、圜丘の北側に3層の八角亭の皇穹宇を建立し、神位版を祀り、太祖を追尊し、太祖高皇帝とした。
1913年4月、朝鮮総督府がこの壇を毀ち、その場所に建坪1,918㎡の総督府鉄道朝鮮ホテルを着工、翌年、竣工した。この建物は、1968年に毀たれ、今の朝鮮ホテルの建物に換えられた。花崗岩の基壇の上に建てられた皇穹宇は今も残っている。〔以上、「案内板」による〕