羅州 西門 石燈
この石燈は、全羅南道 羅州の邑城址 西門内の寺址に破損したまま残っていたものを、1929年にソウルに移して景福宮内に立て、2001年4月に現位置に移したものである。
この石燈は、高麗時代の代表的な八角石燈であり、石燈の竿柱石には、石燈を立てた来歴とともに、この石燈が高麗宣宗10年(1093)に作られたという内容が記録されている。四角い地台石には、眼象が三つずつ配列され、その上方に段差を高くして八角の台石が置かれ、台石側面には各面一つずつの眼象が装飾され、上面は蓮華の葉模様で覆われている。竿柱石は八角であり、ここに石燈の製作に関する記録が刻まれており、上台石は蓮華台の姿をしている。石燈の本体である火舎石は、元来破損していたため、往時の姿のまま作り直された。その上の屋蓋は軒の下に垂れ下げ装飾をし、軒と軒先には華装飾をし、高麗時代中葉に入って新たに現れる、非常に装飾的な特徴を示している。屋蓋の上には元来、他の部材があったと推定されるが、今は無くなり、ただ小さく雅淡な宝蓋だけが残っている。最上部は蓮蕾形の宝珠で装飾されているが、これも元来は壊れたものを往時の姿のまま新たに作ったものである。〔以上、「案内板」による〕