神福寺址 三層石塔及び石仏座像

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神福寺址 三層石塔及び石仏座像

宝物第87・84号

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 三層石塔と塔に向かって供養する姿の菩薩像であり、高麗初期、すなわち10世紀後半期に製作されたものである。

 三層石塔は、2重基壇の上に3層の塔身部を立てた形式である。基壇部は、地台石の上面に覆蓮を彫り、下層基壇の面石に眼象を彫り、高麗初期の塔の特徴をよく示している。塔身部は、塔身と屋蓋石が各1石ずつで造成されているが、上層基壇の面石と各層の塔身石の下には、別石の支え石が置かれている。初層塔身に龕室が陰刻されており、屋外石台は 3層である。相輪部は、露盤、覆鉢、仰花、宝輪、宝珠が残っているが、各部材は高さに比べて幅が広く、安定した感じを与え、各層ごとにはめられている別石の支え石があり、特異である。

 菩薩像は、塔に向かって左膝を立て、供養する姿勢であり、複弁仰蓮の台座の上に座っている。円筒形の高い宝冠の上に、8角の天蓋を被っている。柔らかくふくよかな顔に、肥大して飽満な体躯を備え、規則的な間隔の装いと単純化された装身具などから、新羅的な要素が消え、高麗初期、すなわち 10世紀後半の特徴をよく示している。このような塔と塔に向かって供養する菩薩像は、月精寺 八角九層塔及び供養菩薩像と類似したものであり、同じ地方流派の特徴と思われる。〔以上、「案内板」による〕

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かつての神福寺址には、わずかな礎石が残るのみ。