法泉寺 智光国師玄妙塔碑

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法泉寺 智光国師玄妙塔碑

国宝第59号

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 智光国師の行跡を記録したこの塔碑は、高麗時代の様式を特徴的に良く示している。智光国師の舎利を祀った玄妙塔(国宝第101号)は、我が国の浮屠の中で傑作に数えられるものであり、元来、この寺址にあったが、今は景福宮内に移されている。

 この碑は、11世紀の石碑を代表する傑作品であり、碑石の材質は柔らかな青石の粘板岩である。文は高麗初の文章家である鄭惟産がつづり、文字は安民厚が欧陽詢体により書した。碑の前面は、智光国師が修道した来歴が記されている。彼は、俗名が元海隣であり、三重大師・僧統・王師・国師の称号を受け、1070 年(文宗24)、この寺で亡くなった。背面には、1,370余名に及ぶ国師の弟子の名前、及び人員数が記されている。碑石を立てた年代は、1085年(宣宗2)と記録されている。碑石の上の部分には、天を飛ぶ天女・太陽・月などと共に、仏教の理想世界である須彌山が繊細に刻まれている。

 碑石を覆っている部分である蛟首には、蓮華の葉と、雲の中の龍が彫刻されている。天に向かって広がる姿をしており、四隅とその間に華が彫刻され、飛び行くかの如き姿を見せている。蛟首の上には、蓮華が彫刻された3層の宝珠(塔碑の相輪部に置かれた丸い模様の珠)が載せられている。〔以上、「案内板」による〕

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碑身上部の鳳凰像。極めて精緻に彫られている。


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碑身側面の昇竜像。


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亀趺の背部。六角形に「王」字が刻まれている


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碑身には、相当数の落書きが刻まれている。「朝鮮国判書」や「戸部」などという記載が見える。